先日、熱海で創業経営者の仲間数名と合宿を行ってきた。
熱海と聞くと遊びに行ったんじゃないの?と思われるかもしれないが、しっかりとした研修旅行である(温泉には入りましたが・・・)
その中の一つに、事前に課題図書を読んできて論評し、各々気付きを得て今後の会社運営等に役立てるという事も行った。
今回設定された課題図書は、現在ベストセラーにもなっている百田尚樹 著の「海賊と呼ばれた男」である。
この書籍は、出光興産の創業者である出光佐三氏をモデルとして書かれたものだが、小説という観点で見ると、内容的にはとても面白かった。
個人的には
「油」を扱うメジャー資本により経済が実質支配されており、
「油」が無いと今の時代でも経済は動かず、
「油」により戦争が引き起こされた
という視点は全く同感である。
ただ、サイバーテックの創業経営者として見た場合は、以下のような理由で共感出来る点が割と少なかった。
・超高齢化・人口減少時代を迎える今の日本と当時の背景が全く逆であること。
・扱うものが「企業向けIT」と、コモデティ商品である「油」との違い。
ただし一番共感できる点としては、主人公の様々な行動は、一見豪快かつ無鉄砲に見えて、実はしっかりと考えた上で行動しているのでは、と思った点である。
あくまで小説内での話ではあるが・・・
それから、読んだ後に知りたいと思った事がある。それは、実際の出光興産でも掲げられており、書籍内にも書かれている大家族主義という企業文化が、現在の出光興産では実際どのような形になっているのかという点である。出来れば関係者と一度お話する機会があれば嬉しいのだが、周りにぱっと思いつく方がいないため、いつかどこかで実現できたらよいな、と期待している。
最後に・・・
サイバーテックは「ITによる社会貢献」を目指す会社である。私の思いとしては、人生の折り返し点を過ぎた今、「企業向けIT」の提供だけではなく「油」のような日々の生活に不可欠な分野においても、何らかの社会貢献をしてゆきたいと強く願う。