ソフトウェア製品情報のWebサイト(静的HTML)の運用保守

ソフトウェア製品情報のWebサイト(静的HTML)の運用保守

ITベンダーS社

Webサイト運用保守の代行が必要とされる背景

オンライン化で加速するWeb運用チームのリソース不足をカバー

ITベンダーであるS社は、計算機援用工学と呼ばれるシミュレーション数値解析の分野を柱に、情報セキュリティやクラウド環境、デジタルツイン、AI、AR/VRなどを組み合わせた複合ソリューションを数々提供している。同社は、自社製品のブランディングに取り組む上で、情報の更新頻度を上げ、サイトの情報発信を活性化させる事を目標に置き、Webサイトを積極的に活用することを模索していた。

新型コロナウイルスの影響もあり、各社でオンラインへの対応を強化する傾向が顕著になっている中、課題となるのがWeb運用チームのリソース不足である。同社では単に指示内容を自社Webサイトに反映するだけのチームではなく、作業指示や進捗管理、成果物のチェックといったディレクション業務もまとめて依頼できるWeb運用チームを必要としていた。

Webサイト運用チーム構築までの背景

Webサイト更新業務のヒアリングを重ね、引継ぎに必要なチーム体制を想定

S社から製品情報Webサイトの運用保守の提案依頼を受けたサイバーテックは、既存の製品情報Webサイトの価値を高め、情報配信の効率化を行うために、日々のタスクをいかに効率的に行えるかに焦点を絞った。既存のWebサイトの分析と並行し、業務を安定稼働させるために必要な工数の計算と業務実施に必要なスキルセットの確認を行った。

まず着目したのが運用中のWebサイトの特徴についてである。静的HTMLで作成されたWebサイトの更新はCMSが導入されたWebサイトとは異なり、更新対象ページの所在やツリー構造が掴みづらく、さらにコンポーネントや、コーディングルール、レギュレーションに至るまで徹底した品質管理のもとにオペレーションされなければならない。スピーディな引継ぎを意識しながらも、確実に仕様理解を深め、シミュレーションを実作業ベースで進める必要があった。また、複数のWebコンテンツ担当者から異なるタスクが依頼されることを予測し、タスクを体系化しテンプレートとして蓄積させていくことで対応時間を短縮し、効率よくマルチタスクを実行できる体制の必要性も考慮した。

サイバーテックが有する、日本人を窓口とした高品質・低価格なフィリピン セブ島の自社オフショア拠点(セブITアウトソーシングセンター)では、既存Webコンテンツの初期データ移行サービスをはじめ、サブスクリプション形式による、定額制のWebサイト運用代行サービス「サブスクWeb運用」を提供しており、大規模なWebサイトから小規模なWebサイトまで、数多くのWebサイト運用代行を実施している。オフショア拠点は品質の問題が取りざたされるが、英語圏だからこそ、現地オフショア拠点内における日本人と現地スタッフであるフィリピン人とのコミュニケーションロスの極小化が可能となる。特に指示書への記載内容の把握を含めたコミュニケーションロスはWeb運用保守においては致命的な問題になりかねないが、セブITアウトソーシングセンター内ではスクリーンキャプチャなどを多用し、日本人マネージャーとフィリピン人作業スタッフとのWeb更新作業のずれを無くし、円滑なコミュニケーションを実現している。このように、サイバーテックはコストダウンを図ることができるオフショアのメリットは活かしつつ高品質で小回りの利くWeb運用保守体制を実現している。

Webサイト運用保守の提案内容と選定の決め手

Web運用保守チームの構築は、事前のシミュレーションが重要

S社はサイバーテックと数度のオンラインミーティングを実施した後、Webサイト運用体制の提案と見積りを依頼した。サイバーテックではニーズを確認した結果、複数依頼者からのWebサイト更新依頼に即座に対応できるよう、フィリピン セブ島に有する自社オフショア拠点である、セブITアウトソーシングセンターと直接業務連絡が可能な体制を提案した。その後S社では、納品スピードやスキルレベルは国内業者に引けを取らず、かつ大幅なコストダウンと安心して自社Webサイト運用を委託できるという考えに至り、セブITアウトソーシングセンターで実施する「サブスクWeb運用」サービスを採用、同社をパートナーに指名した。

選定の決め手については以下のポイントが挙げられる。

  • Web運用保守業務を専門に提供していたこと。
  • コスト面でオフショアのメリットを活かすことができ、なおかつ対応がスピーディに行えること。
  • 現地フィリピン セブ島にあるオフショア拠点の制作窓口が日本人であり、コミュニケーションが全て日本語で行えること。
  • 顧客の要望に対して提案時のアドバイス含めてきめ細かい対応があったこと。
  • HTML/CSSコーディングのみならず、PHPなどのプログラミングによる改修や、機能追加も可能であったこと。

Webサイトの運用代行サービス「サブスクWeb運用」の開始

費用がかかりがちなWeb更新作業も、回数無制限でスピーディに実施

サイバーテックはこれまで培ってきたWebソリューションのノウハウや技術を結集し、強固でかつサステイナブルなWeb運用保守体制を有している。これによって、さまざまな業種と幅広いジャンルのタスクに対応可能なWebチームを、お客様のご要望に応じて必要な範囲で提供することが可能となった。本プロジェクトの概要は以下の通り。静的HTMLベースのWebサイトにはHTMLコーダーがアサインされるべきところ、一部のシステム改修を伴うタスクにも対応出来得るよう、上級スタッフであるプログラマが随時対応可能な体制を整えている。これらのWebサイト運用作業は、すべてフィリピン セブ島のセブITアウトソーシングセンターで行っているが、日本人の現地マネージャーによる、日本語でのコミュニケーションにより、海外でのオフショアを感じさせないスムーズな対応となっている。

本社側営業担当 機能要件の確認と仕様調整
「サブスクWeb運用」による実施内容(フィリピン・セブITアウトソーシングセンター)
  • 既存コンテンツの構成やレギュレーションの確認
  • ステージング環境の構築
  • Webサイトの既存ページを流用して新規ページを追加、及び既存ページの更新
  • 日本人、及びフィリピン人リーダーによる成果物のチェック
Webコンテンツの作成や修正の流れ
  • Backlog上でお客様から作業依頼
  • 既存Webページの仕様確認
  • Webページの新規作成もしくは修正を実施
  • フィリピン人リーダーによる成果物のチェック
  • 日本人ディレクターおよびチェッカーによる成果物のチェック
  • Backlogの課題へ完了報告
新規作成および修正の、おおよその月間実施対象Webページ数 月間約60ページ
プロジェクト期間 2020年上半期~現在まで継続中

自社ソフトウェア製品 のWebサイト運用保守の評価と今後の展開

CMSへの移行も視野に入れたWebサイト運用保守体制の実現をめざす

Webサイト運用チームによる今回のWeb運用保守プロジェクトは、当初のWebサイト更新業務の移管期間を経て、現在も安定稼働を続けている。S社の担当者は、次のように振り返った。
「サイバーテックに依頼するまでは、Webサイトの管理体制もままならず、リソースがバラバラに分散していました。それらを一極集中させることで、Web運用保守全体にかかる工数が減り、効率よく正確にタスクを処理できるように体制を改善できたのは大きな収穫でした。また、依頼中のタスク進捗が可視化され、リソースの分配がしやすくなりました。」

また、今回が初めてとなった海外オフショアについては、次のように語った。
「以前はメールでの業務連絡がほとんどでしたが、サイバーテックから提案されたタスク管理ツールの導入により、フィリピン現地ディレクターとのやり取りがとてもスムーズになりました。仕様や作業の詳細確認は、画面キャプチャ―を取って資料に添付して頂いたため、特に分かりにくいなどという問題はありませんでした。また、実際の作業はフィリピン人の方が行うという事でコピペミスが発生することが予想されましたが、セブITアウトソーシングセンターの現地日本人ディレクターが間に入ってくださり、正確にチェックを行って頂いたことで運用開始初期から品質に関する問題は全く発生しませんでした。」

同社の製品情報Webサイトは大規模でありながら静的HTMLで構築されており、管理工数は今後も増えていくことが予測される。CMS導入の検討も進めているが、その際も適切な提案につなげることを視野に入れつつ、今後も手を携えWebに関するあらゆる課題に対して最適なソリューションを提供していきたい。

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