BPOとは、Business Process Outsourcing(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の略で、簡単に言えばビジネスの一部を海外で行なうということです。
人件費の高い日本で作業を行うのではなく、他の国でも出来ることであればコストが抑えられるため、オフショア委託という形でよその国に作業を外注すれば、費用を抑えることができます。したがってBPOは数多くの企業が行うビジネス手法であり、今でもアウトソーシングの手法としてBPOを採用している企業が増えてきています。
では、BPOという形で、本当にプロセスの一部を海外にまかせて上手くいくのでしょうか?
セブ歴5年目の視点で実体験に基づいてお話しします。
いろんな国の企業がBPOを行う上でセブを選んでいます。まず思いつくのがコールセンターだと思います。英語が公用語として使われているため、英語圏の企業が人件費の安いセブに会うトソーシングを実施しています。セブ市および周辺の大きなビルにはコールセンターのオフィスが入ってます。
また、セブといえば英会話が有名です。BPOのイメージとは少しずれるかもしれませんが、オンライン英会話もアウトソーシングの一つだと思います。日本国内にいるネイティブスピーカーとのマンツーマンレッスンは高額となりますし、語学留学はまとまった休みが取れないと難しいですが、インターネットを利用すれば日本にいてもちょっとした空いてる時間を利用して格安に英語を学ぶことができます。どちらの業種もこれからもっと伸びていくのではないでしょうか。
ではIT業界はどうでしょう?
当社ではWebサイトの運用保守代行をはじめ、様々なIT関連のBPO業務やオフショア開発業務を10年以上実施しております。他社の状況としては、セブでオフショア開発を志向する企業は増えてきていると思いますが、印象的には上記の2つと比べてしまうと規模的には小さいと感じます。
理由として、セブのコールセンターを利用するのがほとんど米国企業で、アメリカとセブの間に言葉の壁がないのが一つの大きな要因と考えられます。日本企業はというとまだまだ少ないと思います。マニラのように経済規模の大きい都市には多くの知られている日本企業が進出していますが、セブはあまり見かけません。言葉の壁がネックになっていたのも事実ですが、セブに日本企業が進出しないのにはライフラインやインターネット環境が脆弱だったことが大きな要因ではないかと思います。
特に電気関係トラブルが問題で、セブでは停電が頻繁に起きます。BPOの中でも、ITでは特に電気供給は必須ですが、停電の度に仕事に支障をきたすようでは企業が安心して進出できるわけがありませんよね。ただここ数年で環境が改善されてきました。コールセンターが入ってるビルはもちろんのことそれ以外のビルにもジェネレーターが備え付けられていて、停電が起きてもジェネレーターのおかげでビル自体の電気はすぐに復旧します。また、インターネットプロバイダーが増えてきて選択肢が増え、競合することによって光回線網も整備されてきてネット環境は急激によくなっています。
それに加えて日本の学生がセブを含むフィリピン留学を経験して、就職の一つとしてセブを選ぶ人も増え人材が整ってきています。
各環境が整ってきたことにより日本企業も安心して進出してくると思います。
今回は、BPOとは?ということを中心にお話ししましたが、次回は実際にBPOを進めるにあたり、その品質はどうなのか?海外の人の働き方は?海外オフショア拠点における日本人の役割は?などについて掘り下げてみようと思います。
ライター:EIJI
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