マニュアル(取扱説明書)を「読んでもらうマニュアル」にするためには、新規作成や改訂において、常に「読み手側(=伝わりやすさ)」と、「制作側(=効率性の向上)」を意識し、両面から改善策を考える必要があります。
サイバーテックが提供する「マニュアル(取扱説明書)コンサルティング」サービスでは、お客様のマニュアルを、QCDおよびユーザ視点の両方から、マニュアルのマニュアルともいえる「マニュアル作成ガイドライン」を準備いたします。マニュアル品質の向上や平準化により「読みやすいマニュアル」とすることで、顧客へのロイヤリティも高まります。
マニュアルと聞くと、堅苦しいイメージを持たれるのではないでしょうか?
従来のマニュアルは「分厚い」「文字ばかり」「内容が難解」といったイメージをお持ちの方が多いかと思います。しかしながら、ネット環境の普及や様々な高性能デバイスの普及により、必ずしも紙ベースである必要性はなくなってきており、動画なども盛り込まれた、マルチメディア的要素を持ったWebマニュアル(HTMLマニュアル)の普及が進んでいます。
一方、印刷にかける必要が無くなったマニュアルコンテンツは、従来のように何回も校正を繰り返した時代とは異なり、手軽にサッとマニュアルを起こして公開することが可能となっています。
しかし、弊害として、好き勝手にライティングを行うと、レイアウトや使う用語などもばらばらになり、かえって見にくいマニュアルになる傾向にあります。そうすると、本来のマニュアルの役割である「動作の再現性」「素早く確認できる検索性」「間違いを防ぐための最後の砦としての位置づけ」を果たすことが困難になり、結局サポートセンターへの問い合わせが増えるといった事につながります。
また、グローバリゼーションの流れの中、製品やサービスを多くの国に展開することが求められています。その際、マニュアル自体も英語版を作成しておけばよいだけではなく、様々な言語にローカライズされたものが必要となります。その際、ベースとなるマニュアルの品質が悪いと、誤訳が生じやすくなるだけではなく、構造化されていないマニュアルでは、翻訳業者が翻訳を行う際、単に文字数のみカウントされる費用計算となり、言語数分だけ翻訳コストが膨らむ事につながります。これは特に改訂時に顕著です。
マニュアルとは、商品やサービス、業務の「手順や作業についてまとめた文書」であり、当然のことながら、読み手がわかりやすく、理解できるように書かれている必要があります。その上で、マニュアルの目的として、利用者が行う手順や作業をどこまで再現することが出来るか、ということにつきます。それらを実現するためには、大きく分けると以下のように大きな課題が3点あり、それらを解決することで、マニュアルの「品質・コスト・納期」、つまりQCD(クオリティ・コスト・デリバリー)を最適化することが可能となります。
それらの関係を図に表すと、以下のようになります。
サイバーテックでは、これらの点に着目し、マニュアル(取扱説明書)の制作基準書づくりで課題を解決するコンサルティングをいたします。「マニュアル・コンサルティング」サービスでは、以下のような課題をお持ちの方々に最適なサービスとなります。
上記の問題は、解決できる方法が下記のようになります。
マニュアルに関する必要な基準はいくつかありますが、それらを業務分析からはじまり、レイアウト分析~Webマニュアル化・印刷用組版データ作成まで一気通貫で最適化された基準を策定することが重要です。マニュアルを作成する手順や規定が書いてある「マニュアル制作基準書」により、マニュアル制作プロセスを標準化する、つまり「マニュアルのマニュアル」を作成することで、該当マニュアルの問題を解決することができます。さらに、他部門や他製品・サービスのマニュアルにも流用できるため、会社全体のマニュアル品質を向上させることが可能です。
まずはお客さまの商品やサービス、業務のプロセスをヒアリングにて、マニュアル制作における業務分析をさせていただきます。その際、お客様のイメージする理想的な状態に近づくための仮説を設定し、実現可能な目標設定を行います。その後、弊社独自の「マニュアル評価基準シート」をベースにコンサルティングいたします。
お客様のゴールをコンサルタントにて共有させて頂いた上で、課題要件に合ったフェーズ分けで期間と成果を明確にします。期間を設定することで、ムリ・ムダ・ムラを省き、最小コストでマニュアル制作業務の最適化・コスト削減といった、理想への最短ルートをご提案いたします。
従来型の印刷をベースとする企業は、どうしても赤入れによる改訂や、実際の印刷により収益を得る構造となるため、マニュアルの元データ自体を社内にノウハウとして保有しようとする傾向にあります。当社の場合、印刷は行わず、かつ将来像であるWeb技術や、黎明期から取り組んできたXML技術を熟知していますので、お客様にとって一歩先を見据えた、最適なマニュアルとはどのようなものか、といった事からご提案を行わせて頂くことが可能です。
マニュアル(取扱説明書)コンサルティングの流れは以下の通りとなります。
事前資料として、実際のマニュアルをお預かりするとともに、最終的なボリュームや改善要望を確認の上、コンサルティング工数、成果物の提案・試算をいたします。現在の作成において、制作工数や流れなどについて事前ヒアリングを御願いする事もございます。また、サポート工数の削減といったご要望がある場合、実際のサポート対応履歴なども拝見する場合がございます。NDA(秘密保持契約)の締結が必要となる場合は、いつでもお申しつけください。
ヒアリングシートをベースに、お客様からご要望をお聞きしながら、ターゲット、業務内容、データの詳細情報をヒアリングさせて頂きながら、課題解決の方法をご提案させていただきます。また実現方式に関して、DTPベースによるブック指向ライティング、あるいはCMS導入~トピックライティングによるマニュアル管理システム導入が最適かどうか、あるいはWebマニュアルの実現などといった事を含め、方向性を検討いたします。最終的に、弊社独自のマニュアル評価基準シートを用いて分析を行います。
課題に沿った、マニュアル制作基準書を作成します。基本的な基準書の内容は、課題リスト・改善シート・基本フォーマット・マニュアル制作業務フロー図などとなりますが、ご予算や要件、現在のマニュアルの状況などにより増減いたします。また別途費用として、PoC(Proof of Concept:概念実証)形式による、DTPソフトもしくは弊社マニュアル作成支援システム「PMX」を用いた形で、目に見えるものをご用意した上でご確認頂く、試作~検証を行うことも可能です。
現在のマニュアルや実際の業務フローなどに照らし合わせて、お客様によりマニュアル制作基準書の検証を行っていただきます。さらなる見直しやカイゼンが必要であれば、2.に戻り軌道修正を致します。DTPベースによるブック指向ライティング、あるいはCMSベースによるトピックライティングか、といった制作スタイルの根本的な方向性を見直す、あるいはWebマニュアルの実現方向性を再度検討するといった事も可能です。
マニュアルの分析により、論理構成を再構築・標準化する必要が生じた場合、目次構成から見直すことにより、マニュアルの論理構成を再構築し、明らかになった内容面の問題点を解決いたします。同時にマニュアルのデータベース化を実施されたい場合は、国内シェアNo.1のXMLデータベースベンダーである様々なケーススタディを適用しながら、マニュアルのあるべき論理構成を作成していきます。論理的な目次構成によって記載すべき内容の漏れや重複がなくなり、コストダウンにつながるマニュアルのモジュール化を実現します。サイバーテックが提供するマニュアル管理システムが有するマップツリー編集機能であれば、お客様側でビジュアライズに論理構成を編集することも可能です。
マニュアル分析により顕在化した、マニュアルの用語・表記・表現のずれをルール化し整備いたします。1冊のマニュアル内のみではなく、他の商品ラインナップのマニュアル間でも統一した用語や表現で執筆可能となるように、スタイルガイドとして明確化します。用語や表現をルール化することにより、翻訳コストを軽減します。スタイルガイドはもちろんお客様の資産として利用できます。スタイルガイドとは別に、辞書自体の作成が必要である場合も別途費用で実施いたします。また辞書作成による解決手段ではなく、サイバーテック独自のディープラーニング(深層学習)を用いたAI校正エンジンにより、用語・表記・表現のずれやゆらぎを解決する方法、あるいは両方を併用する事も可能です。
マニュアルにとって考慮すべきスタイルやデザインは、提供形式が紙やPDFベースなのか、Webマニュアル(HTMLマニュアル)なのか、メディアや機材への組み込みなのかにより大きく異なります。また、これら複数を意識する必要があるのかによってもさらに大きく異なります。さらに、マニュアルの想定読者を意識することにより、ユーザーの使いやすさやマニュアルの管理工数だけでなく、商品のブランド力も左右されます。マニュアル コンサルティングでは、マニュアルご担当部門だけではなく、商品開発や広報部門からも行うヒアリング調査結果を元に、ユーザーにとって使いやすいだけでなく「使い回しの効く」メディアスタイルを完成させます。
必要に応じて、ブック指向ライティングの場合はDTPによる実際の制作、トピックライティングの場合はFrameMakerなどのツールやマニュアル管理システムの導入サポートをいたします。サイバーテックが提供する多言語マニュアル作成・管理・閲覧支援システム「PMX」をはじめ、マニュアルに数多く携わってきた自社オフショア拠点により、リーズナブルにコンテンツ移行~レイアウト調整を実施することが可能です。また、「PMX」は強力な権限管理・ワークフロー機能を有しています。社内あるいは一部外注先も含めた形で、効率的にマニュアルの新規製作・改訂を進めることが可能となります。
「マニュアル(取扱説明書)コンサルティング」とは?
よくある質問に対するご回答を以下の通りまとめてありますが、そのほかにもご質問はあるかと思います。ぜひお気軽にお問合せください。
マニュアル制作を全て外注に委託し、ユーザ側は赤入れのみを行っているケースも多いかと思います。そのような場合であっても、まずは業務分析を実施した上で、最適なプランをご提案いたします。そのような状況で初めての商品やサービスをリリースする場合であっても、オプション(マニュアル制作サービス)として、ターゲット(読み手)に合った目次構成からライティングまで、何もない状態から作成することが可能です。
自社開発のマニュアル管理システムは存在しますが、コンサルティングはあくまで第三者の視点で実施いたします。マニュアルのデータベース化・CMS導入ありきや、トピック指向ライティングありきではなく、あくまで現状分析をベースにした上で、ブック指向ライティングをベースとしたDTPによる制作スタイルをご提案する事もございます。
守秘義務契約により詳しくは公開できませんが、製造業、サービス業などをはじめ、様々な分野において、マニュアル・コンサルティングの実績がございます。携わらせて頂いたコンサルティング・フェーズも多岐にわたりますので、一部分のみ、といったスポット対応も可能です。
ご要望として、マニュアル制作の自動組版・データベース化による自動化をご要望としてお伺いした上で、現状のマニュアルを分析し、最適な自動化システムを提示いたします。条件によっては、自動化をおススメしない場合もございますが、部分最適も視野にいれてサポートいたします。
ご依頼内容により、全てコンサルティングフェーズからまるごとご依頼頂くと、想像以上に費用が必要となる場合もございます。そのような場合であっても、コンサルタントがお客様を側面支援する形により、コンサルタントの稼働を最小限に抑える事で、コンサルティングフィーも最小限に抑えることが可能です。さらに費用的に抑えたい、という場合は、アドバイザリ・サービスにより、状況を見ながらコンサルティング契約に移行いただくことが可能です。
御相談、ご質問はこちら |
サービスご案内資料や、特別資料「マニュアル作成の効率化とコストダウンを実現するポイントとは? 」がダウンロードできます。 |
最新事例の公開情報や、イベント・セミナー情報をお届けします。 |