多言語マニュアルの改訂翻訳時に効果的な、差分翻訳機能

マニュアル作成システム「PMX」は、多言語コンテンツの作成・管理・翻訳支援を行うために様々な機能を有した、マニュアル用のCMSとなります。現在のソース言語のマニュアルと、ひとつ前のバージョンのマニュアルとの差分をトピック内のパラグラフ単位で抽出した上で、差分箇所のみを追加で翻訳することができます。差分翻訳機能は、コンピュータ支援翻訳(CAT)ツール・AI翻訳(Google翻訳やDeepL翻訳)を利用することが可能です。差分翻訳機能により、改訂箇所のみ翻訳対象とすることで、改訂を実施していない部分のコンテンツに影響を与えることがありませんので、多言語マニュアルの品質の維持・向上を実現するとともに、翻訳コストを削減することができます。

マニュアル改訂時の差分のみ翻訳する機能の特徴

マニュアル作成システム「PMX」で作成された多言語コンテンツにおいて、バージョンアップ・リビジョンアップなどで新たにマニュアルの追記が発生する場合、加筆部分のみを翻訳できる差分翻訳機能があります。改訂翻訳を行う場合や翻訳作業のコストダウンを目的とする場合に非常に有用な機能となります。

例えば、「PMX」上で作成された日本語のマニュアルが、翻訳機能を使って複数の言語に紐づけられている場合、マニュアルに新しく追記が発生した際に、日本語のマニュアルに追記作業を行い、該当のマップに対して差分翻訳を依頼することで、「PMX」が差分内容を自動的に抽出し、紐づけられている複数の言語にもマップ以下の全てのトピックに翻訳された差分内容が追記されます。

翻訳を依頼する際に使用する言語マトリクスは、マップに紐づけられた他の言語マップと、それぞれのマップの下にある多言語トピックの情報が一元管理されており、翻訳を依頼したい言語にチェックボックスを入れて実行ボタンを押すだけで、差分翻訳を依頼できます。また、翻訳中などのステータスも確認することができます。さらに、翻訳依頼を実施する前に、以前のバージョン(旧版のトピック)と最新の記載(現在のトピック)の違いを比較して、表示することもできます。

▼翻訳依頼・差分翻訳依頼を実行できる画面

PMXでの翻訳・差分翻訳依頼を実行できる画面のキャプチャ画像

差分翻訳には複数の方法があり、コンピュータ支援翻訳(CAT)ツール・を活用する方法や、差分情報を「PMX」内で保持することにより、改訂箇所のみをGoogle翻訳やDeepL翻訳などのニューラル機械翻訳(NMT:Neural Machine Translation)で翻訳することができるAI翻訳との連携が可能です。翻訳担当者とやり取りする場合やAI翻訳による機械翻訳機能を使用したい場合など、ご使用シーンに併せてご利用ください。

また、マニュアル作成システム「PMX」で作成した多言語マニュアルにおいて、改訂前と後の差分情報のみを翻訳対象とすることで、改訂翻訳を最小限の範囲にすることができます。加えて「PMX」はバージョン管理もできるため、バージョン管理と差分翻訳機能を併用することで、改訂前の過去のバージョンの翻訳内容を使用したい場合も、すぐに以前の状態に戻すことができます。

PMXから差分翻訳する流れの画像

多言語マニュアルの改訂時に差分翻訳を利用するメリット

差分翻訳は、通常の全文を翻訳する場合よりも高度な翻訳技術や専門知識を必要とするため、単価が予想よりも高額になることがあります。例えば、マニュアルの中の一文が更新された場合、その文字数分の料金が発生すると予想しますが、実際は前後の文章や項目全体を書き換えないと意味が通じなくなったり不自然さが残ってしまうため、全体を見直す作業が発生することもあり、予想よりも高額な見積もり料金となってしまうことがあります。

また、改訂翻訳における差分翻訳する箇所の修正や加筆などの編集作業や、その確認作業にも時間がかかることがあります。複数人の担当者を経由した原稿は、変更や更新履歴が不明瞭になってしまい、差分翻訳の対象箇所を明確にするための作業や、確認のためのタイムロスが発生してしまうことがあります。

マニュアル作成システム「PMX」がオプションでご提供する差分翻訳機能を利用すると、差分が発生した箇所は「PMX」がすべて判断するため、改訂翻訳における差分翻訳の事前準備作業が大幅に軽減されます。また、膨大な文字量のマニュアルを人の目で確認すると抜けや漏れが発生する可能性がありますが、「PMX」は新旧のバージョンの差分箇所を瞬時に判定します。
さらに、AI翻訳機能となる、ニューラル機械翻訳(NMT)オプション の「Google差分翻訳」や「DeepL差分翻訳」を利用すると、新旧のバージョンの差分箇所を瞬時に翻訳することもできます。

これらの差分箇所の確認や差分翻訳を操作するユーザーには、特別な技術は必要ありません。簡単なボタン操作だけで差分翻訳を実施できます。また、回数や時間の制約もありません。誰でもいつでもどこでも差分翻訳を依頼できます。

▼コンピュータ支援翻訳(CAT)ツールと「PMX」を連携している場合(差分翻訳の対象箇所を表示)

PMXでCATツール連携時の差分翻訳のキャプチャ画像

上記サンプルとは異なり、実際のマニュアルは文字量が多く、マニュアル全体での表現や執筆ルールが統一されるなどの制限がありますが、Trados(トラドス)に代表されるコンピュータ支援翻訳ツールと連携している場合は、何度差分翻訳を実施しても常に一定の翻訳品質が担保されますので、更新を重ねても既訳部分との整合を取ることが可能です。どのような言語においても、翻訳されたマニュアルの品質維持・向上が望めます。

▼AI翻訳機能によるニューラル機械翻訳(NMT)でGoogle翻訳とAPI連携した場合

Step1:差分翻訳の対象箇所を確認(「こんばんは」以外は翻訳済みの場合)

PMXでのGoogle差分翻訳のキャプチャ画像その1

Step2:翻訳シュミレーション

PMXでのGoogle差分翻訳のキャプチャ画像その2

Step3:翻訳を実行

PMXでのGoogle差分翻訳のキャプチャ画像その3

差分翻訳が実行されました。(日本語のマニュアルに「こんばんは」と追記しました。すでに英語で翻訳したマニュアルが存在していたため、英語のマニュアルには差分翻訳結果の「Good evening」が追記されました。)
AI翻訳を利用した簡易的な翻訳であれば、「PMX」の差分翻訳を操作する作業者に高度な翻訳スキルがなくても、どのような言語にも差分翻訳することができます。

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