XML・XMLデータベース最大のイベントが終了。その将来像と可能性を再確認。
今後の情報システムは、【XMLの不揮発性 = 再利用性】に着目すべき
2009年11月26日、六本木アカデミーヒルズで開催された、XMLおよびXMLデータベース(ネイティブXMLデータベース・NXDB)の日本最大のイベント「NeoCoreサミット2009」の開催レポートとアンケート結果を公開します。
「NeoCoreサミット2009」は、サイバーテックが主催、パートナー7社の協賛で11月26日(木)に開催された今年最大のXMLデータベースのイベントです。
「今こそ、XMLを熱く語ろう」をメインテーマに掲げ、申込者190名の約7割に当たる136名が来場、会場はほぼ満席となる賑わいを見せ、XML及びXMLデータベースに対する関心の高さが伺えました。特に協賛企業の協力により開催された4つの「XML活用セッション」は、XMLデータベースを活用した業種毎のソリューション紹介に力点を置き、顧客の課題に対する具体的なヒントや解決法を提示しました。
印刷出版業向けのセッションは、約70名の参加者を集め、デジタルプリント時代における印刷業の新たなビジネスモデルである「Web-To-Print」の最新動向とソリューションの紹介に対して熱心にメモを取る来場者の姿が見られました。
基調講演は、ネットイヤーグループ株式会社 代表取締役社長 CEOの石黒 不二代氏をお迎えして、ネットイヤーグループが提唱する、企業経営に活かすためのWeb戦略「Webセントリックマーケティング」についてご講演頂きました。
まず「現代は情報があふれかえる時代」だと語り、「情報が選びとられる情報選択確率は10年前の6.6%から、0.8%になっている」と具体的なデータを示しました。このような状況の中で、「商品やサービスを提供する側の企業は、いかに効率良く顧客のニーズを把握するためのしくみを構築するか、が重要だ」と石黒氏は訴えました。
「Webセントリックマーケティング」は、「組織に縛られない統合性」「顧客プロファイルの活用」「取引との連動」などの6つのチェックポイントを備えた手法であり、「これらを実現するためには横断的な組織作りとバックエンドのシステムやデータベースとの柔軟なシステムの連携が必須である」と述べました。XMLは、今後このようなWebのフロントシステムとバックエンドのシステムをつなぐために最適なデータ形式であることを来場者に印象付けたと言えます。
「NeoCoreサミット2009」の目玉であるパネルディスカッション。
今年は「WebはXMLでデータベース化する。その時ビジネスはどう変わる?」をテーマに、3名のパネリスト(インフォテリア株式会社の平野 洋一郎氏、株式会社東京証券取引所 上場部の吉田 幸司氏、フィードパス株式会社の津幡 靖久氏)が登壇し、XMLの可能性と将来像をそれぞれの立場で熱く語って頂きました。
パネルディスカッションは、まず「WebがXMLでデータベース化する」とはどういう事なのかの議論からスタート。インフォテリアの平野氏がXMLの特長をやさしく解説した後に、XMLの一つであるRSSを使ったビジネスを展開していたフィードパスの津幡氏から、「数年前にチャレンジし、ビジネス的には成功したとは言えないが、XMLの良いところと課題をノウハウとして蓄積できた」というコメントが飛び出しました。
一方、財務諸表データをXML形式で配信、自ら「TDNet」というシステムを企画運営し、XBRLの普及に努める東京証券取引所の吉田氏からは、「世界に先駆けてXMLデータフォーマットを採用したのはとても意義ある事」と力説しました。
後半では、「従来は、XMLをデータ交換のためだけに使い、一度使ってしまったらそれを再利用する必要がなかった。つまり【揮発性の高いデータ】であった。しかしこれからは、XMLの【不揮発性(再利用性)】の部分に注目すべきであり、特に情報系システムにおいては重要なポイントとなるであろう」という平野氏の発言を受け、Web時代の新たなXMLの使い方と可能性について、各パネリストが議論を取り交わしました。
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